準決勝:魚影の群れ
ジャン・ルース vs 中村修平
ジョシュ・ベネット(Translated by YONEMURA "Pao" Kaoru)
 | | 5回トップ8に輝いている中村修平 |
日本の中村修平は、五度目の正直を望んでいる。5回もプロツアーのトップ8に残るという偉業を達成しながらも、未だにトロフィーを掴んだことがないのだ。対戦相手が来るまで、彼は入念にシャッフルを繰り返していた。ジャン・ルースは落ち着いた様子で現れた。トップ4の試合にありがちな嫌な緊張感は欠片も漂っていなかった。
ジャン・ルースはジム・ヘラルドと組み上げたマーフォークをシャッフルした。数が揃っていないのは充分なプレイテストを積み重ねてきた証拠でもある。中村修平は黒緑エルフだ。お互いの健闘を祈り、そして戦いが始まる。
第1ゲーム
ルースは《呪い捕らえ》と《川の案内者、シグ》から揃えていく。《川の案内者、シグ》は将来出すクリーチャーを単体除去から守り、そして中村の緑単色の軍勢の中を駆け抜けて攻撃できるようにするためのものだ。中村は《ラノワールのエルフ》と《傲慢な完全者》と、こちらも充分な立ち上がり。
ルースは3枚目の土地を出してターンを終了する。中村は《ラノワールのエルフ》1体で攻撃して2点。何かあってからでは遅いと《傲慢な完全者》は温存する。ルースは4枚目の土地を出して手を止める。中村も手を止め、ルースの顔をじっと見つめた。ルースは《銀エラの達人》を出し、《アトランティスの王》を公開する。《川の案内者、シグ》で攻撃したところに中村がトークンを出したが、《川の案内者、シグ》の能力でプロテクションをつけて回避する。
中村は《護民官の道探し》を出し、《沼》を出してくる。そして《レンの地の克服者》をプレイ、もう1枚の《護民官の道探し》を公開する。ルースは《アトランティスの王》を出し、《銀エラの達人》と《川の案内者、シグ》で攻撃。《川の案内者、シグ》の能力で《川の案内者、シグ》自身を守り、ブロックしていた《護民官の道探し》を除去。《銀エラの達人》と《レンの地の克服者》も相打ちになる。その後で《呪い捕らえ》をプレイし、ターンを中村に返した。
今度は中村が考える番だ。《野生語りのガラク》を出し、土地2枚をアンタップして《タルモゴイフ》をプレイする。ルースは《野生語りのガラク》を片づけるべく、クリーチャー2体に《川の案内者、シグ》の能力を起動して攻撃する。中村は反撃に転じて4点のダメージを与え、《護民官の道探し》をプレイして《森》を出す。もはや彼の軍勢は手のつけようもない。
 | ドイツのジャン・ルースはプロツアー史上初となる マーフォーク・デッキで戦っている。あ、近代プロツアーね。 |
ルースは7枚目の土地を出し、《銀エラの達人》だけを出して5マナ残してターン終了。彼は《島》だけを持っていたところに《謎めいた命令》を引いていたのだ。中村は少し考え、《傲慢な完全者》以外の全軍で攻撃。ルースは最低限のブロックをして《川の案内者、シグ》を使い、残りライフは1。だがルースには隠し球があった。
全クリーチャーで反撃して、中村の攻撃ステップに《謎めいた命令》をプレイ。中村はその後に《変わり谷》を出し、辛うじて生き残れる状況にする。
ルースはアンタップし、そして《アトランティスの王》をプレイ、中村の希望を打ち砕いたのだった。
ジャン・ルース 1-0 中村修平
第2ゲーム
中村は《ラノワールのエルフ》、《傲慢な完全者》と立ち上がったが、ルースはサイドボードから入れた《太陽の槍》を《傲慢な完全者》にプレイして除去。《潮刻みの神秘家》を使って、中村が《ペンデルヘイヴン》の効果を受けた《ラノワールのエルフ》で殴ってきたのをスルーして2点。ゆっくりした立ち上がりは彼のペースだ。
《銀エラの達人》をプレイし、もう1枚の《銀エラの達人》を公開する。《アトランティスの王》と組み合わせれば充分だ。ルースは《銀エラの達人》で攻撃、しかし中村は慌てずに《名も無き転置》で《アトランティスの王》を除去、縮んだ魚を《ラノワールのエルフ》でブロックして相打ちに取る。
中村はクリーチャー土地での攻撃を続行する。《十字軍》系の効果無しでは、ルースの軍勢は一回り小さすぎるのだ。次のターンにまたクリーチャーを出して中村のライフを13にしたが、彼のライフは既に10。中村は《アトランティスの王》に備えた《恐怖》を持ったまま、《樹上の村》で殴りつづける。
流れを変えるべく、ルースは土地を5つタップして《目覚ましヒバリ》を召喚。《アトランティスの王》2体が帰ってきて、今度は中村が攻撃できなくなる番だった。《目覚ましヒバリ》が宙を舞う。おそらくルースは《謎めいた命令》で中村のエルフを全部タップさせ、《目覚ましヒバリ》を手札に戻すだろう。中村は投了した。
ジャン・ルース 2-0 中村修平
第3ゲーム
 | | エルフが、1、2……たくさん |
ルースの2ターン目、《レンの地の克服者》を《太陽の槍》で除去したものの、場は空で3ターン目に《メロウの騎兵》が出てきただけ。一方の中村は《ラノワールのエルフ》を2体並べ、3枚目の土地はないものの《叫び大口》を召喚する。
ルースはもう一体《メロウの騎兵》を出そうとするが、今度は《恐怖》が除去。さらに《傲慢な完全者》が登場し、手に負えない状況に。ルースが《誘惑蒔き》を出して《傲慢な完全者》を奪えば中村は《不敬の命令》で反撃、被害を回復させて《レンの地の克服者》を再び戦列に復帰させる。
《銀エラの達人》で《川の案内者、シグ》を公開して中村の進軍を止めようとしたが勢いはとまらず、そのまま第4ゲームに雪崩れ込んだ。
中村修平 1-2 ジャン・ルース
第4ゲーム
《川の案内者、シグ》が第2ターンに登場し、中村は返しに《レンの地の克服者》を呼び出すも《太陽の槍》が突き刺さる。ルースは《川の案内者、シグ》で攻撃し、中村は《護民官の道探し》を呼んで《森》を持ってくる。
再び《川の案内者、シグ》が攻撃し、《石ころ川の旗騎士》を呼び出す。中村は土地4枚あるものの何も手が撃てない。ルースは《川の案内者、シグ》のプロテクションの影でゆっくりと陣営を整え、《潮刻みの神秘家》を場に出した。
中村の伸びは悪い。《レンの地の克服者》を出し、《ボリアルのドルイド》を公開してから、ルースが6枚土地を起こしている状況で《ボリアルのドルイド》と《護民官の道探し》をプレイ。ルースは《銀エラの達人》を、《メロウの騎兵》を公開してプレイし、その《メロウの騎兵》をプレイする。《潮刻みの神秘家》は能力を使い、《川の案内者、シグ》と《石ころ川の旗騎士》が島渡りで攻撃していく。
 | | 投了し、ジャン・ルースを決勝に見送る中村修平 |
中村の除去は役に立たず、ルースは盾の後ろでゆっくりと剣を研ぎあげる。中村は《レンの地の克服者》で攻撃するものの《銀エラの達人》で相打ちに。ルースがプロテクションをつけ忘れたのだ。中村は《野生語りのガラク》を呼び、ルースはスルー。《ラノワールのエルフ》とビースト・トークンを出してターンを返す。
島渡りの《石ころ川の旗騎士》が《野生語りのガラク》を襲い、《川の案内者、シグ》の攻撃で中村のライフは残り8。さらに《太陽の槍》がビースト・トークンを始末する。
中村は肩をすくめ、クリーチャーをタップ。《メロウの騎兵》がプロテクションを受けて《護民官の道探し》を対処する。ルースのライフは11のままで、ルースの《潮刻みの神秘家》に乗った《変わり谷》が攻撃し、さらに5点。除去呪文に対処するマナが残っているので、中村はまもなく倒れることになる。
ジャン・ルース、3-1で中村修平を破り、決勝進出!
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Shuhei Nakamura Pro Tour-Hollywood Top 8
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