第2回戦: プレデター、トゥー

ロブ・ドハティ vs. 藤田修

ジョシュ・ベネット(訳:YONEMURA "Pao" Kaoru)


 オシップ・レベドウィッツがフィーチャー・マッチ・エリアの前で観客と騒いでいる間に、マジック界の重鎮2人は席につき、静かに集中力を高めながらシャッフルをしていた。かたや灰色髭の藤田修(誇らしげに蓄えた髭を見せていた)。藤田は日本のプロ集団の先駆者の一人であり、そして今でもプロツアーの常連である。そしてもう一方はユア・ムーブ・ゲームスの装備に身を包んだ殿堂者、ロブ・ドハティである。彼はチームメイトのダーウィン・キャッスルやデイブ・ハンフリーら5人の殿堂者とともにこのイベントに参加していた。ドハティは赤緑アグロ、藤田は日本風エルフデッキを手にしていた。

第1ゲーム

藤田修のサーブをロブ・ドハティは華麗に返す。

 藤田がダイスで先攻を取り、《樹上の村》、続いて《傲慢な完全者》を公開して《レンの地の群れ使い》を場に展開する。ドハティは《ぼろ布食いの偏執狂》と、《火葬》でブロッカーを片づけて《変わり谷》を出した。藤田が彼の第3ターンに《ガイアの頌歌》をプレイした返しに、ドハティは2枚目の《変わり谷》を出し、攻撃。藤田のライフが14に減ったところで《モグの狂信者》を出してターンを終えた。

 藤田はアンタップし、《傲慢な完全者》《ボリアルのドルイド》を出す。どちらも3/3になっている。彼にとって不幸な事に、ドハティは火力を充分持ち合わせていた。《欠片の飛来》《変わり谷》を1枚生け贄に)と《タール火》《燃え柳の木立ち》から飛び、3点を追加して道を焼き払う。藤田は5枚目の土地を出したが、手札に呪文はなし。

 ドハティは《変わり谷》でさらに追撃。《樹上の村》《ぼろ布食いの偏執狂》を防ぐものの、藤田のライフは7。戦闘終了後にも《タール火》が飛び、藤田のターン。藤田はこのターンもなにもできず、攻撃と《欠片の飛来》がゲームを終えた。

ドハティ 1-0 藤田

第2ゲーム

 藤田はマリガンし、土地1枚エルフ2枚の手札をキープする。またしても不幸な事に、ドハティの手札には3体の《モグの狂信者》がいた。《ボリアルのドルイド》がまず出て、《ラノワールのエルフ》が続いたが、彼の第3ターンには土地1枚と《遺産のドルイド》がいるだけだった。

 ドハティの土地も思うように伸びず、2枚どまり。しかし2枚あれば動けない藤田を攻めるには充分だった。《カヴーの捕食者》《燃え柳の木立ち》から出し、さらに《火葬》で藤田の唯一のクリーチャーを除去。ただ何もできずに立ち尽くす藤田の目の前で、《カヴーの捕食者》が育ちはじめる。次のターンに《変わり谷》《レンの地の克服者》を出したものの、そこに《火葬》を打ち込まれてはどうしようもない。4/4となった《カヴーの捕食者》《モグの狂信者》で藤田のライフは14に。

 藤田はアンタップし、カードを引き、肩を落とした。ドハティが3枚目の土地を引かないということは、彼の今引いた《ラノワールのエルフ》の寿命は僅かだということ。予想通り飛んできた《タール火》で、ついでに《カヴーの捕食者》は5/5に。藤田は3枚目の土地を引き、《エルフの先触れ》を引いて《レンの地の克服者》を準備した……が、時すでに遅し。ドハティはまだまだ火力を持っており、その一端を魅せられたところで藤田はカードを片づけたのだった。

ドハティ 2-0 藤田

 マッチ終了後、ドハティは赤緑アグロを選んだ理由に関して冗談を言った。「数ヶ月前にさ、MOでスタンダードをマジでテストしたんだよ。そしたら、なんかうまいこといっちゃって、店でも、うちのゲームデザイン会社でも、イベントでも、3人の子供相手にもさ(もうすぐ4人目が生まれるそうです)。で、これでやろうと思ったんだ」

 技術が進むにつれ、「《カヴーの捕食者》はいい。土地1枚(《燃え柳の木立ち》)でさえパワーアップできるんだ。環境には《台所の嫌がらせ屋》《原初の命令》といういいライフ回復手段があるけど、こいつなら何の問題もない。前のラウンド、ダーウィン(YMGの殿堂者ダーウィン・キャッスル)のコイツは18/18までなった。相手はそれを止めるのに最終手段を使わなきゃいけなかったんだ。大量のクリーチャーでブロックして相打ちねらい、でもそれも《ショック》1枚で終わり。《台所の嫌がらせ屋》に打ち込んでブロッカーを排除、《カヴーの捕食者》はさらに強化されたのさ」対戦相手は可哀想に。

 他の赤使いと違い、ドハティは《月の大魔術師》を使っていない。「第1回戦の対戦相手が、俺が《月の大魔術師》を入れると思ってサイドボードしてたんだよな。見せてくれたの。『そいつぁ逆効果だぜ!』なんて思っちまったね。そりゃ、欲しいと思うときもあったが、それよりもっとビートに寄せる方がいいと思ったのさ」

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