ここ最近のローウィン時代ではエルフやフェアリーがはびこっています(もっとも、巨人も極一部にいました)が、筆者がマジックをはじめた基本セット第四版時代では、十数年前の代表的種族といえばダントツで天使でした。
天使と言えば、「セラ天」こと《セラの天使》が一番有名だと思いますが、私が 個人的によく使っていたのはテンペストに収録されていた《復讐する天使》でした。墓地にいくときにライブラリーの上に乗せることができる「死なない天使」がお気に入りで、テンペスト時代には《生ける屍》なんかと組み合わせて不死身の軍勢デッキを使って戦っていたものです。
そんな天使スキーな私も、ローウィン世界では天使が登場しなかったために、エセ天使デッキしか組むことができませんでした。もちろん、《カメレオンの巨像》や《雄牛のやっかいもの》のような「多相」を天使と主張した場合の話です。
しかし、そういった天使不遇時代もここまでです。ローウィンの太陽が落ちてシャドウムーアへと変貌を遂げた中で、様々な種族がこの世界に新登場することになったのです。そう!アウフやデーモンが戻ってきたのとあわせて、われらが天使も帰ってきたのです!

今回紹介するカード、《黄昏の番人》が「帰ってきた天使」です。
6マナ5/5飛行、「警戒」と充分なサイズを持ち、さらに墓地からカードを回収するCIP能力に加えてシャドウムーアの新メカニズムである「頑強」 をも兼ね備えた能力てんこ盛りのカードです。 先ほど紹介した《セラの天使》と《復讐する天使》を合体させて、その上さらにひとまわり強くしたような感じでしょうか。
CIP能力 場に出たときに発揮される能力の総称。
「場に出たとき」の英語表記「Comes into play」の頭文字をとったもの。
今回から加わったこの「頑強」というメカニズムは、ちまたに溢れかえっている《叫び大口》や《神の怒り》などの除去呪文への強い耐性をクリーチャーに与えます。特にこの《黄昏の番人》の場合、「場に出た際にこのターン墓地にいったカードを手札に戻す」というもうひとつの能力とのシナジーが強力です。
おそらく、相手に《神の怒り》を撃たれたにもかかわらず、その次のターンには何もなかったように手札から再びクリーチャーを召喚しながら、「頑強」で戻ってきた《黄昏の番人》が相手にアタックするという情景も珍しくなくなるでしょう。
「頑強」での復活時のデメリットとなる-1/-1カウンターに関しても、シャドウムーアにはこのカウンターを取り除くことができる《心臓癒し》のようなカードもありますので、それらと組み合わせて「ずっと場に残り続ける」ことも可能です。+1/+1カウンターと-1/-1カウンターを相殺できるというテクニックも是非おぼえておきたいところです。
そんなわけで、黄昏天使デッキをさっそく組んでみました。 シャドウムーアのカードを多めに投入してみた試作型です。
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祝復活!黄昏天使デッキ
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ビートダウンというよりは、「倒されても倒されても帰ってくる」という感じのコンセプトで、《サッフィー・エリクスドッター》による文字通りの「不死身」能力や、+1/+1カウンターと-1/-1カウンターを相殺できるというテクニックを活かすための《ラノワールの再生地》や《黄金のたてがみのアジャニ》が投入されています。「頑強」での復活が一度きりでなくなるというのは、なかなか驚異的です。
あえて今回はビートダウン気味の天使デッキとして《黄昏の番人》を使ってみましたが、コンセプトのまるっきり違うコントロール系でも十分活躍できると思います。強力な回収能力ももっているわけですから、《大爆発の魔道士》や《なだれ乗り》とも相性が良さそうです。
《黄昏の番人》は多彩な能力を持っていて強いカードだと思います。この天使とコンボになるカードは色々ありますから、そこからデッキの幅が広がってくるでしょう。

ここまで《黄昏の番人》の魅力についてご紹介してきましたが、そういえば(もしかしたら一番)重要な部分に触れていませんでした。
天使がマジックの代表的種族と認められている理由は、強くいだけでなく、その絵が美しいからです。
かつての人気カード、いまも定番のカードとなっている《セラの天使》は強さだけでなく、その絵にファンが多いのが特徴でした。
筆者は《セラの天使》も(特に昔のイラストが!)もちろん大好きでしたが、他にも《賛美されし天使》や、変わったところではICE AGEの《熾天使》が好きでした。いまも我が家に大量にコレクションとして残っているくらいです。
強さと美しさを兼ね備えた天使が帰ってきたので、とりあえず使ってみてください。
美しいカードを使って美しく勝つのを目指すのも、マジックの楽しみのひとつではないかと思います。
《黄昏の番人》は多彩な能力を持っていて強いカードだと思います。そして、美しいカードだと思います。
あなたのデッキに《黄昏の番人》が入ることを祈りつつ、この紹介記事を終えたいと思います。
それでは、どこかのトーナメントでお会いしましょう!
長岡 崇之(ながおか・たかゆき)
参加者が1000人を超えた超大規模イベントであるGP神戸をはじめ、数々のグランプリでトップ8経験をもつ、関西のベテランプレイヤー。
また、独自路線のデッキ構築術のデッキビルダーとして知られ、その思想や語り口調から「教祖様」と呼ばれ崇められている。
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